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第24回定期演奏会(2005.06.26)プログラムより 音楽監督 柏木 利介

本日はお忙しいなか、三鷹市吹奏楽団第24回定期演奏会に御来場いただき、誠にありがとうございます。出演者を代表して御礼を申し上げます。

さて、今回の演奏会ではリズムが強くアピールされている曲、そしてジャズ・ポップス中心の選曲でお送りします。特に第一部の最後には、一見ジャズの曲をアレンジした様に感じられると思いますが、れっきとした吹奏楽のオリジナル作品である2曲を演奏します。吹奏楽の管楽器中心の音の利点を生かし、そこにジャズのフィーリングを入れた作品です。吹奏楽のオリジナル作品でもこの様な曲があるということがお解りいただけると幸いです。

我々のバンドは過去20年程度前から、これらの曲の作曲者と同様に、ジャズやポップスを吹奏楽に取り入れていく、という考え方を持って活動を行ってきました。これは鷹吹の持ち味であり、そして他の吹奏楽団には無い特徴であると思っています。団員も通常の吹奏楽をやってきたメンバーだけでなく、ジャズやポップス系の音楽を行ってきた人達も参加しています。また、10数年にわたり「吹奏楽コンクール」にも参加しておりますが、他の団体がクラシック系の曲を選ぶことに対し、鷹吹は毎年ジャズ・ポップスの曲で臨んでいます。また自らアレンジを行い様々な曲を演奏していることも当バンドの特徴です。今回も第二部の最後に演奏する2曲は、鷹吹ならではのアレンジ曲です。今回は25年ほど前に一世を風靡した「ウェザーリポート」という16ビート主体のジャズアンサンブル、そして天才と言われながら若くしてこの世を去ったベーシストのジャコ・パストリアスの作品を手がけてみました。いかがでしょうか。この様な我々のバンドの活動に対して、ご意見をいただけると幸いです。

ところで吹奏楽のオリジナル作品は聴き慣れない曲が多く、あまり演奏会に行っても吹奏楽マニアの人々でないと楽しめない、といった風潮があることは事実です。中学や高校の吹奏楽部の演奏会には親族一同が見に行きますので、かなり満員の状態になりますが、一般の吹奏楽団の演奏会は300人のお客様を集めることができたら上出来、と言った具合です。また、プロの吹奏楽団の演奏会でも空席が目立ちます。つまり、一般の方々が吹奏楽の演奏会を積極的に聴きに行くことは少なく、オーケストラやジャズバンドを聴きにいったほうが面白い、と思われているのが事実です。
鷹吹はそれに対して、様々な方に「吹奏楽も面白いんだなぁ...」と思っていただける音楽を目指しています。選曲も吹奏楽という領域にこだわってはいません。我々のバンドは吹奏楽団というよりも、管楽器を使った新しいサウンドを開拓しているバンドを目指している団体です。皆様にもその観点がお解りいただけると幸いです。

なお、第一部、そして第二部の後半は前述したように、ちょっとクールな曲、そして我々が目指している考えを取り入れた音楽をアピールしますが、そればかりでは聴いていてもお疲れになると思い、第二部の前半は皆さんがご存じの曲を様々取り上げてみました。特に、昨年大ヒットした「ハウルの動く城」、「スイングガールズメドレー」は映画をごらんになった方々には楽しんでいただけるのではないか思います。
なお、「スイングガールズメドレー」では、鷹吹ならではの少々凝ったアレンジにしてみました。映画で演奏されたソロをコピーすると共に、ガールズということでソリストは全員、女性に限定しました。サックス、トランペット、トロンボーン、クラリネット、打楽器の総勢13人の女性のソロが次々と展開される予定です。うまくいきますでしょうか?

鷹吹では、毎回の演奏会において他のバンドではあまり取り上げられることのない様々な曲に挑戦しています。今日の演奏会、そして今後もその挑戦は続けていきたいと考えています。今回ご来場頂いた皆様にもその気持ちが伝わるとを願っております。