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天国への七つの階段

マイルス・デイビスがトランペットを始めたのは、父の友人からトランペットを贈られたことがきっかけで、その後生涯この楽器にこだわりました。ニューヨークのジュリアード音楽院で音楽理論を学び、それを武器に自らのイメージする音楽を演奏する前に組み上げる能力を身につけました。その意味では、彼の音楽は決して行き当たりばったりのアドリブ演奏ではなく、十分に練り上げられ計算し尽くされたものだといえます。
この曲はヴィクター・フェルドマンとの共作で1963年に発表されました。この時期、マイルス・クインテットはメンバーの脱退で危機的状況にあり、公演のためにやむなくロサンゼルスに住んでいたフェルドマンを雇ったのですが、ジャズの常識にとらわれない柔軟な発想を持った彼のセンスを大変気に入り、レコーディングを行いました。
マイルスは常に時代の先端を行くことを望み、その音楽は時代に応じて常に変化を繰り返し、最後まで創作意欲を失うことはありませんでした。
1991年に65歳で惜しくもこの世を去りましたが、そのサウンドは今日でも大きな影響を与え続けています。