カウント・ベイシーは、デューク・エリントンとならびビッグバンド界を代表するバンドリーダー兼ピアニストです。エリントンのジャズがクラシックの要素も取り入れた芸術性の色濃いものだったのに対し、ベイシーは、スィングしまくるドライブ感とシンプルでわかりやすい構成が特徴と、非常に対照的でした。
フライト・オブ・ザ・フー・バードは、1957年に発表されたアルバム「アトミック・ベイシー」に収録されています。このアルバムは作編曲にニール・ヘフティを起用して大成功をおさめました。ヘフティは映画音楽も数多く手がけており、「バットマンのテーマ」の作曲者でもあります。
アメリカ空軍バンドのアレンジャーだったサミー・ネスティコは、1968年からベイシー楽団のアレンジャーとなりました。ベイシーは60年代半ばから従来のサウンドでは売れなくなり迷走を続けていましたが、このネスティコとの出会いにより再びスタジオ活動に意欲的に取り組み、オリジナリティに富んだスィングの神髄を発揮するようになります。フレックル・フェイスはネスティコによる1975年の作品です。